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その他のツール

timvis tools

timvis.gmttimvis_abs.gmtstopwatch_mode = .true.の際に出力される経過時間ファイルを解析し,各計算ノードでサブルーチン毎の計算負荷のバランスを可視化する.GMTバージョン5以降が必要である.

地理座標変換

ll2xy.xxy2ll.xは,で採用されているガウス・クリューゲル変換によって緯度経度とデカルト座標系の相互変換を行うツールである.

2D-3D変換ツール wvconv.x

New in version 5.2

wvconv.x は2次元シミュレーションの結果に基づいて,3次元シミュレーション相当の地震波形に変換するツールである.

震源位置の点震源による3次元空間の地震波形は,震源位置による2次元空間の地震波形と,以下のような関係にある:

つまり,軸方向に震源について積分した線震源による地震波が2次元シミュレーションの結果である.一方,この逆変換は,

によって計算できる1.ここでは伝播距離,は各地震波相の速度である.記号は畳み込みを表す.

ツール wvconv.x は,一定の仮定のもとで,周波数領域による計算

によって3次元空間における模擬波形を計算する.ここでは震源観測点からの直線距離で,の値はパラメタとして与えることもできるが,デフォルトでは m/sを仮定して計算する.

Usage

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wvconv.x in.sac out.sac (V0)
     in.sac: input SAC file (must be 2D simulation output)
     out.sac: output SAC filename
     V0 (optional): assumed average velocity in m/s unit. Default is 4000 m/s

一例として,example/lhm.datの1次元構造で計算したP-SV2次元コードによる波形からwvconv.xにより変換した( m/s)波形と,同じ構造での3次元計算の結果の比較を下図に示す.

Figure

3次元シミュレーション結果(灰色線)と2次元P-SVシミュレーション結果をwvconv.xで変換したもの(赤線)の比較.

地震波相の速度を4000 m/sと仮定するため,そこから外れるP波や表面波後続相では若干の振幅の違いが見られるが,全般的に波形は非常によく一致している.もしwvconv.xを介さずに比較すると,振幅も波形形状もまったく異なる.

Warning

wvconv.xはVersion 5.2で新たに導入されたコードであり,まだ十分に枯れていない.利用には細心の注意を払って欲しい.


  1. Li, D., Helmberger, D., Clayton, R. W., & Sun, D. (2014). Global synthetic seismograms using a 2-D finite-difference method. Geophysical Journal International, 197(2), 1166–1183. doi:10.1093/gji/ggu050